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カネカ 中国・インド…留学生獲得
阪急電鉄 東京の学生にインターン
関西企業のなかで「地元完結型」だった新卒採用活動を、首都圏やアジアなど域外に広げる動きが加速している。人口減少や地域経済の伸び悩みで、関西以外でのビジネス強化を目指す企業が増えており、採用も「広域化」して優秀な人材確保を目指す。各社とも採用数自体に大きな変更はなく、地元就職を希望する関西の大学生にとっては、競争が一段と激しくなる可能性もある。
阪急電鉄は6、7の両日、東京でインターンシップ(就業体験)を実施する。12年春入社を目指す大学3年生、大学院生から、事業提案などをしてもらうという。阪急は10年春入社の採用から東京で1次面接をしているが、インターンシップの導入は初めて。
阪急は首都圏で不動産や出版、宝塚歌劇団などの事業を展開しており、「関西にゆかりが無くても、優秀な人材は採用していく」方針。インターンの受け入れによって、口コミで首都圏の学生間での知名度向上を狙う。
京都府外への出店を加速している京都銀行も、店舗展開にあわせ「営業エリアのほぼ全域から採用するようにしている」(高崎秀夫頭取)。来年入社の京都府外の採用割合は48%と、3年前よりも4ポイント上昇。地元事情に精通した人材獲得が、地域の顧客開拓に役立つとみている。
アジアでの事業拡大を見据え、外国人を採用する動きも目立つ。カネカは11年春の入社から、日本に留学する外国人を対象にした採用を始めた。応募者は約30人で、中国人2人、インド人1人、ベトナム人1人の計4人の内定を決めた。
カネカは足元30%台の海外売上高比率を、15年度に50%まで引き上げる計画。将来は毎年10人前後の外国人を採用する方針で、採用の多様化で海外進出に弾みをつける。
国際化が進む証券業界も人材多様化に取り組んでいる。岩井証券はベトナム株の売買取り次ぎを始めた09年春にベトナム人新卒者を採用。内藤証券も1~2人のペースで中国人を採用している。
今年10月に傘下のヘラクレスとジャスダックが統合し、「新ジャスダック」が発足する大阪証券取引所も外国人の新卒採用の検討を始めた。大証は「新ジャスダック」の発足を機に、中国や韓国の新興市場との提携関係を深めていく考えで、人材のグローバル化は大きなテーマだ。
中小企業にも広域化の波が押し寄せている。
検査機器製造の中央電機計器製作所(大阪市)は外国人留学生を1人採用する計画だ。同社の従業員46人のうち外国人は8人で、全員が中国出身者だ。表示灯メーカーのoneA(ワンエー、大阪市)もこれまでにベトナム人を6人採用。うち2人は現地有力大学の出身だという。
経済情勢が厳しさを増すなか、各企業とも採用人材を厳選する構えを崩しておらず、採用予定数の増加は期待できない。今秋から12年春入社の採用活動が始まるが、企業の採用広域化によって、地元での就職を希望する関西の学生にとっては、入社へのハードルが高くなりそうだ。
【図・写真】外国人留学生向けの説明会も増えている(6月、大阪市天王寺区)
